スタンフォードの自分を変える教室_ケリー・マクゴニガル_要約します



「本当はこうしたほうがいいのはわかっているけど・・・」という時に、自分にとって正しい選択をし、実際に行動させる能力の事を『意志力』と言います。


本書のテーマはこの『意志力』についてです。

ダイエット中だけど、チョコをチョコっと食べたいっす!

運動したほうがいいけど、ゲーム楽しいからまた今度やるっす!

健康に気をつけなきゃいけないけど、タバコとビールやめらんねっす!



何かチャレンジをして、「できなかった・・・」という経験って誰しもあると思いますが、そんな時って「意思弱いなぁ」「根性ないなぁ」「性格の問題か」とかつい考えちゃいますよね。


実はこれってそんな単純なものでもないようです。
意志力を発揮するためには、人間の心理を理解し、上手に自分をコントロールできる「スキル」が必要になります。


スキルとは以下の3つです。

1. 効果的に衝動や欲望と戦う方法

ただ単純に欲望に抗おうとすると、ほぼ負けますw
なんで負けてしまうのか?ということを理解して、効果的に戦う方法を知る必要があります。


2. 意志力を鍛える方法

意志力とは筋肉のようなもので、鍛えることができます。
鍛えてしまえば、今後の人生がイージーモードになることは間違いありません。


3. 意志力を回復させる方法

意志力はゲームでいうHP(ヒットポイント)とかMP(マジックポイント)のような概念だと思ってください。
使うと消費され、回復させないと良いコンディションで強敵と戦うことができません。


具体的な方法は最後にポイントとしてまとめているので、そちらを参照ください。


なぜ?という根拠を知りたい方はこのまま各トピックをご覧ください。


または、是非本書をご覧くださいな。

「ダイエットしたい」
「禁煙したい」
「貯金はじめたい」
「これから〇〇するっす!」というチャレンジャーの方にはすごく参考となる書籍です。

目次

人が誘惑に負ける心理


そういう心理があるのねー。ということを理解しておくだけでも、何か衝動や誘惑にかられたときに戦いやすくなると思います。


「あ、これこの間のやつだ」と思い出して、客観的になれるからです。


衝動や誘惑に負ける心理をまとめると、
以下の3つになります。

1. 未来になればなるほど、報酬が割引されて感じてしまう。

2. 自分に厳しい人ほど意志力が低下しやすい。

3. モラルライセンシングというバイアス(これすごく脅威です)


未来になればなるほど、報酬が割引されて感じてしまう。


ハーバードの学生を対象に以下のような実験が行われました。


───────────────────
・今すぐ2つのお菓子をもらう

または

・2分待てば6つのお菓子をもらえる

どちらがいいか質問をする
───────────────────


すると、なんと8割以上の学生が今すぐもらえる方を選択したそうです。



そんなバカなと思うかもしれませんが、実際に目の前にお菓子を置かれると、本能的に今すぐ手に入れたくなってしまうんだとか。


これは、「未来になればなるほど、報酬が割引されて感じてしまう」
という人間の心理のせいになります。



たとえば、

「おめでとうございます!賞金をさしあげます。」


・今この場で欲しい場合、10000円差し上げます
・今この場で受け取らず、来月まで待てば10500円にアップします


と言われたら、たしかにちょっと迷いますよね。


本能として
「目の前の欲しいもの」
「未来に手に入れたい本当に望んでいる事」


両者を天秤にかけた時。


「未来に手に入れたい本当に望んでいる事」は割引されて感じてしまい、「目の前の欲しいもの」が勝ちやすいという事です。


つまり、痩せたい(未来の結果)けど食べたい(今すぐ手に入れたいもの)という心理の正体はこれです。


さらに、疲れている時や、ストレスが溜まっている時は、なおこの心理に陥りやすくなります。
それは、このような状態の時は、生存本能が働き、脳がより報酬を欲するようになる事によって、意志力が低下するからです。

自分に厳しい人ほど意志力が低下しやすい


意志力というと、
「自分に厳しくできる性格」
「気合いとか根性で自分に打ち勝つ」
などを想像する人もいるかと思います。


しかし、意外な事に、挫折した時に「自分に甘くした方が意思力を発揮できる」という事がわかっています。


ちょっと残酷ですが、このような実験が行われました。


───────────────────

ダイエット中の女性を2つのグループに分け、味覚の実験のため、事前に食事は抜いてくるように指示し、クッキーを食べさせる。


【Aグループの女性】
「あまり自分に厳しくしすぎないで、たまには自分に甘くしても大丈夫ですよ」と、などなぐさめの優しい言葉をかけました。


【Bグループの女性】
何も声をかけません。


その後、食べたお菓子の量を計測。


Aグループの女性は28グラムしか食べていなかったのに対し、Bグループの女性は70グラム近くの量を食べていた事がわかりました。

───────────────────


これは「どうにでもなれ効果」というものが働いていたからです。


その名の通り、「一回ルールを破ってしまったんだからもういいや、どうにでもなれ」と思ってしまう心理です。


自分に厳しい人は、一回挫折すると、
・自分はなんて意思が弱いんだ
・自分には無理だったんだ
・もういいや諦めよう
という心理状態になりがちです。


「挫折した自分に罰を与える!」とか、自分に厳しくしていた方が誘惑に勝てそうなイメージがありますが、実際は逆のようです。


何か新しい事にチャレンジするときは、是非自分を甘々に甘やかしてください。

モラルライセンシングというバイアス(思い込み)について


モラルライセンシングとは、
「何かいいことをしたら、その分悪い事をしても大丈夫」と思ってしまう心理です。


・ちょっと痩せたから食べて大丈夫
・今日頑張ったし、ちょっとなら大丈夫


多くの人が、心当たりあるんじゃないですか??


しかし、多くの場合、この衝動に従ってしまうと、一歩進んで二歩下がるという結果になることは目に見えてますよね。


怖いのが、未来にいい事をしている「妄想」をするだけでも効果が出てしまうというところです。


このような実験が行われました。

───────────────────
<ファーストフード店での実験>
ニューヨーク市立大学
マーケティング研究チームの実験の結果


マクドナルドにヘルシーなメニューが追加されただけで、ビックマックの売り上げが驚異的に伸びたというデータから、学生たちが模擬店舗を作り、学生たちを対象に実験を行うというもの。


・通常のメニューのグループと、
・ヘルシーなメニューも掲載されているメニュー

上記2つのグループに分けて実験。


すると、ヘルシーなメニューが掲載されているグループのほうが、最も高カロリーで、健康に悪そうなメニューが選ばれる確率が高かった


さらに、こんな性格の悪い検証もしたようです。


自称、「自制心が高いです」というグループを選抜し、結果を検証したところ、50%以上の人がヘルシーなメニューではなく、高カロリーなものを選択していたという結果が。。。


公衆衛生当局が、学校/カフェテリア/レストランなどに、ヘルシーなメニューがひとつだけ掲載されているのはいかがなものか?と疑問視する動きもあるようです。



この結果が物語っているのは、
「今後いい事をできる」という妄想をした事により、その反動に悪い事をしたくなってしまったという事です。



普段の自分の行動に対して、良い/悪い自己評価をすると、陥りやすくなってしまうので注意が必要です。
「これできたから自分偉い」と思ってしまうと、必ず反動で何か悪いことしたくなっちゃいます。



また、頑張った理由(なぜ?)を考えると、モラルライセンシングの効果を防ぐことができたという研究もあるようです。



勉強を頑張った学生に対し、「頑張りましたね」と声をかけたらその後、70%の学生が勉強をサボった。
「なんで頑張ったんですか?」と声をかけた場合、69%の学生がその後も勉強を頑張り続けたんだとか。


意志力が発揮されるメカニズム


なにかの誘惑にさらされる事によって脳のドーパミンという神経伝達物質が放出されます。



ドーパミンというのは、報酬を期待させる効果があります。
つまり、それを手に入れたら快楽が手に入るぞ!と思わせてしまう物質という事です。



しかし、人類が進化によって手に入れた、脳の『意志力』を司る部分(前頭前野・前頭前皮質)によって、自らの意思で欲望や欲求を我慢する事ができるようになりました。



この部分は、何かの行動を繰り返す事により、その行動に対して適応できるように変化(鍛える)させる事ができます。



脳科学は人格を変えられるか?でも紹介しましたが、脳は環境や出来事や解釈によって変化する事が研究でわかっています。



誘惑の衝動にかられそうになった時に、「自制する」「それを継続する」事によって、脳の自制を司る部分が成長し、筋肉のように強くなります。



これが意志力が鍛えられるメカニズムです。



たとえば、こんな感じです。



【女性の場合】
家中にお菓子を設置して食べないように我慢する。


【男性の場合】
家中にえっちな写真を貼り、衝動に駆られないようにする。



でもさすがにこんな方法はストイックすぎて、かなりつらいですよね。



実は、こんな辛い事をせずに、簡単に鍛える方法があります。



それは「瞑想」です。


瞑想と聞くと、
・こころの声を聞け
・山奥にこもる
・宗教?
的なものを想像する方もいるかもしれませんが、
ハーバードやスタンフォードなどの有名大学が研究を続けていて、こんな効果がわかっています。

ある研究では、瞑想の練習をたった3時間行なっただけで、注意力と自制心が向上するという結果が見られました。
11時間後には、脳に変化が現れました。
瞑想を始めた人たちの脳では、集中力を持続したり、気が散るものを無視したり、衝動を抑制したりするのに重要な領域の神経間の連絡が増加していました。
また別の研究では、瞑想の練習を8週間毎日続けたところ、日常生活において自己認識の度合が向上し、脳で自己認識をつかさどる部分の灰白質の量が増えているのがわかりました。


瞑想を簡単に説明するとこんな感じです。


・テレビや音楽を消した静かな部屋にする
・背筋を伸ばしクッションの上などに座る
・目を閉じる
・もぞもぞしない
・自分の体の感覚(呼吸など)に集中
・気が散ってきた事に気付いたら、再び意識して自分の体の感覚に集中する


この時に、ゆっくり深呼吸する事がおすすめです。(1分間に4回~6回)
深呼吸も、意志力を鍛える方法と言われています。
たかが深呼吸、されど深呼吸だと思ってください。

意志力を鍛える方法_意志力を発揮する方法

衝動や欲望と戦う方法


・欲求を感じたら完全に反発するのではなく、少し時間をおく作戦
例)10分待とう、それでも食べたかったら食べよう
欲求を感じるのはせいぜい10分くらいなんだとか。
何かを我慢するときに、永遠に我慢しなければいけないと考えるとモチベーションなくなりますよね。
でも、ゴールが見えていればがんばりやすいので、すごく良い方法だと思います。


・自分に厳しくしすぎない 失敗しても自分を責めない
ダイエット中の女性に行われた残酷な実験でもありましたが、挫折した自分を責めると「もうどうにでもなれ」と思ってしまって、押さえがきかなくなります。
ちょっとやらかした時も甘々でいきましょう。


・欲求を感じてしまうものを目のつかないところに置く
欲求を感じるものはリスクなので、目につかないところに置くのが無難でしょう。
また、ドーパミンという報酬を期待させる物質が放出されるトリガーにもなります。


・自分の行動に対して良い悪いのフィードバックをしない
良いことした悪いことしたとか考えると「モラルライセンシング」というバイアスに陥ります。
考えてしまった時は、モラルライセンシングが来るぞと思い出せば、効果を抑えることができます。
また、自分の頑張った事に対して、なぜ頑張ったのか理由を考えるということもおすすめのようです。



・「〇〇しない」ではなく、「〇〇する」に置き換える
例)「遅刻しない」ではなく、「誰よりも早く出勤する」
「白くのことを考えないでください」と言われたら誰しもしろくまのこと考えちゃいますよね。
人間の心理として、忘れようとした方が欲求が発生しないので、なるべく忘れられるように目につかないようにするのが無難です。

意志力を鍛える方法


・瞑想
瞑想をする事によって、脳の自制心を発揮する部分を鍛える事ができます。
1日5分とかでも良いので、まずは習慣化させる事を目指していきましょう。

・深呼吸
たかが深呼吸、されど深呼吸です。
深呼吸によって、心拍変動が大きくなります。
心拍変動が大きい人は意志力も強い傾向があるのだとか。

・ストイックな方は、ひたすら自分と戦う
男性はえっちなことを連想するものを部屋中に設置して生活。
女性は部屋中にお菓子を設置して生活。

意志力を回復させる


意志力は果たして消費されるのか?というところで新しい最新のサイエンスでは、いろいろ物議を醸しているようですが、本書ではあくまで減るという程なので、その方向でいきます。


・グリーンエクササイズ(短時間でもいいので、自然を見ると意志力が回復)
よく視力回復とかでグリーンエクササイズとか言われますが、あれは多分嘘っす。
しかし、意志力が回復というのは科学的根拠のある事実です。
PCのまわりに植物を設置する。
または、植物とか森林の画像でもいいみたいです。
デスクトップの画像とか森林にしとけばいいっす。


・意志力を回復させるにはナッツ類を食べる
血糖値が急上昇させずに、エネルギーを得る事ができるんだとか。


・睡眠を6時間以上とる
慢性的な睡眠不足は脳に一時的な障害がおきる
多分優秀な人ほど、睡眠を削って頑張ろうとしちゃうので、よくないっす。
睡眠を削ればできそうと思わず、しっかり寝て、最高のパフォーマンスで最短で仕事終わらせた方が効率的っす。

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